旅行ガイド雑誌で有名な「るるぶ」の編集者が全国各地を巡って出会った美味いものが集るリアル店舗メディア「editor's favるるぶキッチン」が、2024年11月20日から新宿の紀伊國屋ビル地下1階名店街へ移転・新規オープンしました。前日の報道向け先行公開にご招待いただき、オープニング特集となった福島県川俣町のうまいもんを食べてきましたよ。
シャモが名産 福島県川俣町
1か月~2か月に一度ほどの感覚で、特定エリアの食材を特集して限定メニューが展開される、るるぶキッチン。移転後初の特集は、福島県川俣町です。
川俣町にはブランド地鶏「川俣シャモ」があります。和洋問わず、美味しい地鶏料理を提供する店では起用されることの多い川俣シャモを、さまざまなメニューで堪能できました。
前菜で食べたいささ身とたたき
まずご紹介するのが「川俣シャモのたたき おろしポン酢」900円です。皮が気持ち良く焼けたシャモを、ポン酢の他に塩でもいただけるようになっていました。歯ごたえの良いシャモ肉はかみしめると鶏肉のうま味がしっかりでてきます。また、皮も絶品でひと噛みごとに口内を駆け巡るハピネス。初手でこれを食べたらその後の勝利が確約されるような美味しい立ち上がりです。
前菜や箸休めとしてイケてるメニューが「川俣シャモささ身の塩昆布和え」(430円)。川俣シャモの美味いのはもちろんですが、もやしのシャキシャキ感と塩昆布のうま味、ごま油の香りが相まった味わいです。これ、延々と食べていられそう。
川俣シャモを使った鳥メンチもいいぞ
この次あたりで食べたらよさげなのが、「川俣シャモメンチカツ」(680円)です。メンチといえば牛豚ですが、川俣シャモの肉で作ったメンチも優秀。気持ちよく揚がった衣のカリサクっとした歯触りの中に、ジューシーな川俣シャモが軟骨のコリッと感を伴って鎮座しています。これでビール飲みたい。あと部活帰りの肉屋でなじみのおばちゃんが揚げてくれたこれを食べながら帰宅したい。
シャモといえば……鍋!
季節的なものもありましょうが、時代劇ファンの私としては、「シャモ」と聞いたら条件反射で「鍋」です。異論を認めません。グルメを知り尽くす、るるぶ編集部がそれを知らないワケもなく、今回の川俣特集のエースとして投入してきたのが「川俣シャモ鍋」(一人前1,800円、二人前から)です。川俣シャモのモモ肉やつくねを始め、川俣の長ネギや白菜も使われた、川俣を堪能できる鍋です。
テーブルに来てから着火し、鍋の蓋の穴から蒸気が出たら店員さんを呼んでご対面。醬油ベースの露にシャモ肉のうま味が溶け出した鍋に、隙はありません。
いくらでも食べられてしまいますよ。鍋に至るまでに結構食べていたと思うのですが、そんな腹具合なんかどこかに行っていましたからね。
鍋が終わったら、下げる前に締めとして食べたいのが「高原の宇宙(そら)の南蛮蕎麦と大なめこ」(780円)。これは鍋のオプションとして食べるおそばです。その日の食材が出汁となった一期一会の鍋の汁を使った蕎麦のありがたみったらなく、さんざ食べまくった後にもかかわらず、あっというまに無くなってしまいました。するっと胃に収まっていくのが分かります。
ほかの料理や酒もイケるっ!
るるぶキッチンは、特集を持ちながら、基本的には全国のうまいもんを飲み食いできるお店。ほかのメニューも見逃せません。この日は一人で訪問したため、胃袋の関係で川俣町の料理を中心に頂きましたが、日本の名物を探しにるるぶキッチンを訪れるの、好手だと思いますよ。
シェフお任せ晩酌3品セット(1,500円)はワンドリンクがついています。この日は万願寺唐辛子、しらすおろし、トマトの浅漬けでした。お酒は新潟県柏崎市の「あべ 純米」を選択。「たかね錦」の精米歩合80%、アルコール度数11度です。
お酒はその日によってメニューが異なりますが、定番となっているのはこんな感じ。
各地のオリジナル酒を集めてきていますねー。さすがです。
特集になっている食材を除けば、これが夜の食事の先頭打者に相応しいメニューなのでしょう。
シャモを始め、このような美味を堪能しながら日本酒を飲んでいました。頂いたのは廣渡川(福島)、雁木(山口)、あべ(新潟)、五十嵐(埼玉)、にいだしぜんしゅ(福島)など。すべて1合1,000円でした。たぶんこの辺りも、時期や特集テーマによってラインナップが変わってくるのでしょう。繰り返し訪問する甲斐がありそうです。
店内は「るるぶ色」がたくさん
オープンキッチンを挟む形でニの字のカウンター席8席とテーブル席40席、そして壁とのれんで仕切られた8人程度の半個室席で構成されています。そして、店内にディスプレイされたるるぶ本誌や、厳選されたご当地商品がこれでもか!と並んでいます。こうした商品を買って帰れることで、新宿でこの店にくればプチ国内グルメ旅行を楽しめる。そんなコンセプトも見て取れました。
注文は店内のQRコードを読んでLINE連携アプリから注文する、最近よくあるパターンです。
スマートフォンを持っていない人やLINEをやっていない人は、店員さんを呼んで注文することもできます。国内のご当地グルメがいろいろ出ているので、アプリからメニューを見ているだけでも楽しくなっちゃいます。
ランチ営業も行なうので、旅をしたときの昼ご飯もシミュレートできるかもしれませんね。東京にいながら全国グルメを堪能できる「るるぶキッチン」、新宿で国内旅行をしたい人にはぜひ一度訪れていただきたいお店でしたよ。
店舗情報
住所:新宿区新宿3-17-7 紀伊國屋書店 新宿本店 地下1階(地下名店街)
営業:11:00~14:00(ランチ)、17:00~22:00(ディナー)、不定休
電話:03-6273-0727
アクセス:JR新宿駅東口から徒歩3分、地下鉄 新宿三丁目駅から徒歩1分(地下街直結)