2021年11月上旬に札幌を訪れたワーケーションの旅、3日目です。仕事としては日常抱えている編集作業を中心に行っていたわけですが、旅の最大の目的といえば、およそこの日の行動に集約されていました。すなわち
- 藻岩山
- スープカレー
- 味噌ラーメン
- 日本酒バー
です。仕事をしながらも旅の喜びを堪能できたこの日の様子をお届けします。
札幌で鮮魚とぎょうざカレーと散歩を堪能した一日(ワーケーション1日目)
本場のサッポロビールと日本酒と伊勢エビつけ麺と生牡蠣を楽しんだ一日(札幌ワーケーション2日目)
ホテルの朝食バイキングでスタート
2日目に続き、この日もホテルの朝食バイキングでスタート。
宿泊していたネストホテル札幌大通の朝食バイキングを、この日も利用。僕にしてはわりと上手に盛ってお盆に並べられたような気がします。海の幸がたくさんあるのはうれしいです。
この日は午前中にお仕事。諸々終わったり一段落したりして、13時過ぎにホテルを出発しました。目指すは藻岩山です。
市電にのって藻岩山方面へ
札幌市電の路線図でいうと狸小路のあたりのホテルに泊まっているので、目的となる藻岩山にほどちかい「ロープウェイ入り口」駅は最も離れたところにある駅と言えるでしょう。
東京にも世田谷線や都電荒川線といったイカす路線はありますが、札幌の市電のように完全に車の道路と一体になっている市電はないもので、これも旅の楽しみになりました。
Suicaで乗れ、料金も均一なので妙な緊張感なく電車を楽しめます。降車時にピッとやればいいだけなので小銭も不要でいいですねー。
道路と駅と電車の距離が近い。とても良いすね。
「こうひいはうす」でシンプルながら最高のスープカレーを頂く
藻岩山の前に腹ごしらえで立ち寄りたい店がありました。スープカレーの店「こうひいはうす」です。
昭和52年創業のお店で、無添加で身体に優しいスープカレーを提供してくれるお店。
モダンな感じの店内ではジャズの音色が静かに響き、時の流れが少しゆっくりになったかのような錯覚すら覚えます。
こちらは揚げチキンカレーセット1,150円(税込)。ほかにコーヒーとサラダが付きます。
ぱっと見シンプルなスープでありながらスパイス感の裏に野菜出汁のそこはかとない甘みが感じられ、優しさと奥深さのハイブリッドな味わいを得られました。
東京で食べる料理はほかとの差別化をなんとかやっていこうというものが多くて、複雑になっていくばかりなんですよ。それはそれで美味しいし違いを探すのが楽しいんですけれど、根っこというか元々の味というか、シンプルで美味い!と感じる料理には、なかなか出会えなくなっています。
はああ美味しかった。
外観から営業しているかどうかが分りづらかったので、何か営業中の看板でも出しておいて頂けるとうれしいなと思った次第です。常連さんは判断つくかもしれないけれど、旅人は何回か店の前をうろうろして、窓から中をのぞき込み、扉を開けてみてようやく営業中であることが確認できましたので。
でも、とっても美味しいスープカレーでした!
市街地のすぐ側にある山「藻岩山」をロープウェーなどで登る
※[写真ダウンロード – 札幌もいわ山ロープウェイ](https://mt-moiwa.jp/photo/)より。利用規約を守れば写真素材の利用が許可されていてありがたい限りです。
自らの足で登山もできるようですが、乗り物で山頂にも行けます。「藻岩山」を登ってきました。登りたくなったきっかけは、大好きな漫画「波よ聞いてくれ」で主人公が元彼とデートしたシーンを見たからです。先の「こうひいはうす」も同じですけれど。
藻岩山は標高531メートル。札幌は2015年に「日本新三大夜景」に選ばれていまいて、その夜景を一望できます。
山麓駅から中腹駅まではロープウェーが、中腹駅から山頂駅まではミニケーブルカーが運行されており、自分の足でなくても登山ができる山。デートスポットでもあるそうです。ロープウェー・ミニケーブルカーの乗車料金は往復で1,800円(税込)。漫画の連載時には往復1,700円(二人で3,400円)と表示されていたのですが、その後値上げしたんですかね。
運動不足がたたって、平地から山麓駅まで歩くのも大変でした。この写真通りの急な上り坂をよたよたと上がりました。
ロープウェーは20人くらいは乗れそうな感じ。
広い札幌の街をロープウェー内から展望できます。
ミニケーブルカーは中腹駅から山頂駅までを結びます。「波よ聞いてくれ」では「世界初の次世代ケーブルカー」と書かれていますが詳細は分りません。10人くらいは乗れるのかな。
ロープウェー・ミニケーブルカーともに数分の乗車で山頂に到着します。
山頂を降りて展望台を上がろうかというところでお仕事発生。どこでも作業できるのがワーケーションの魅力であり油断ならないところですね。
山頂は「恋人の聖地」らしいです。こうした場所にはとんとご縁が無く
ハート型の南京錠を買って二人の名前を書きロックできるようなのですが、僕の心をロックする相手があいにくいませんでした。
平日昼の藻岩山はわりと静かで寒風が吹きすさびます。
僕が見た景色もとてもきれいだったのですが、
※※写真ダウンロード – 札幌もいわ山ロープウェイより。
夜景は更に美しいみたいですね。いつか高いカメラと心のゆとりを持って夜に再チャレンジしたい。
山頂駅から中腹駅まで、帰りは歩いて下りました。途中すれ違うミニケーブルカー。
山は静かで、鶏の鳴き声とケーブルカーの運転音のほかは僕の耳鳴りしか聞こえませんでしたよ。
帰りのロープウェーは前側に乗り、プラットフォームにおさまる姿を撮影。子供か。
札幌が日本新三大夜景に選ばれているとのこと。コインロッカーでもバッチリアピールされていました。カップルのみなさんにおかれましては、ぜひ夜景の美しい時間帯に訪れてみることをオススメいたしますよ!
藻岩山のマスコットリス「もーりす」。かわいい。
濃厚ながらしつこくない絶品味噌ラーメンを「信玄」で
藻岩山を下りてロープウェイ入り口駅から再び市電にのり、ぐるっとすすきの方面に向かって進み東本願寺駅で下車。信玄さんで味噌ラーメンを食べることにします。
だいぶ暗いですが、まだ17時前ですよ。夜ご飯というよりは夕ご飯。この後飲みに行く予定ですから。
主なメニュー名が戦国時代に。コクのある味噌味の「信州」(800円税込)を注文しました。
むっふー。濃厚そうで美味しそうな味噌ラーメンが、大きな丼でやってきましたよ。
ちょいと太めでやや縮れたたまご麺の黄色も美しく、濃厚なスープがよく麺に絡んで美味しそうです。
予想通りスープは濃厚でコクがあり、なおかつすっきりとした飲み口で、若かったら完全にスープを飲み干している味でした。すすきのから歩いて来れる距離にあるこの店なら、飲んだあとに締めラーメン!と行くのも乙なものでしょうね。ここもまた、もう一度味わいたいお店っでしたよ。
仕事終わりの一杯は日本酒バー「北海道産酒BAR かま田」へ
信玄さんで濃厚味噌ラーメンを堪能した後は一旦ホテルに戻り、お仕事続行。その後は楽しみにしていたお店、北海道の地酒をたくさん揃えている「北海道産酒BAR かま田」さんへGO!です。
どうやら北海道のお酒事情はこの10年ほどで大きく変わっているらしいですね。
たとえば、以下の酒蔵さん。
三千櫻酒造 \- 143年目の決断。次の百年へ酒造りを繋ぐ
三千櫻酒造といえば岐阜県中津川の酒蔵だったんですよ。それが2020年11月7日「東川町公設酒蔵・三千櫻酒造」としてリニューアルしているのです。
その三千櫻、おいてありましたよー。
愛山の80という、お米の香りがたっぷりのお酒です。しっかりしていて美味しかったぁ。
お任せの日本酒飲み比べセットもお願いしました。
左から奥尻島のお米を使った酒、札幌の酒、ニセコの酒。右の二つは生酒、原酒なのでしっかり、どっしりとしたお味です。奥尻のやつはスッキリが際立っている味でした。
旨みのある酒、すっきりした酒、どっしりした酒。北海道産鮭BAR かま田さんに行けば北海道の日本酒を味わい尽くせます。
そのほか頂いたものにはこんなものが。
コーヒー焼酎と牛乳焼酎です。コーヒー焼酎はニセコの酒蔵さんが造っているもので、本当にコーヒーの香りがプンプンとしてくる焼酎でした。
牛乳焼酎は乳清を使ったもの?か何かで、ほのかな乳製品の香りが繊細に漂う焼酎でした。
いぶりがっことクリームチーズ、というおつまみは、今はお酒好きにはメジャーなものだと思います。こちらで提供頂いたのは、
たまり漬け大根クリームチーズ
でした。
いぶりがっこと比べて漬物として優しくて、クリームチーズの甘さが引き立ちます。スッキリ辛目の日本酒に合いました。
にしんのきりこみ、という肴があるそうで。米麹を使った保存食で、お酒にピッタリ。
麹を使った魚の保存食はいろいろあると思うんだけど、これはしょっぱすぎず、ちびちびやるのに良い一品でした。ほかで出会ったら必ず頼みたいです。
初日に食べた魚介を米飯とともにつけ込む発酵料理「いずし」もそうですが、土地柄でしょうか、魚の保存食が良いです。「とば」や「へしこ」のような塩系の保存食ではなく、麹系の保存食は味が柔らかいが故の食べやすさがあります。
イカの塩辛の偏差値がとっても高いです。このお店のも美味しいのですが、札幌全体の塩辛のレベルがすんごい高いのではないかと思います。
以前、熱海を訪れた際にアジのレベルがとても高いことに感銘を受けました。北海道のイカの塩辛は同様にベースがとても高いのだと思います。高い食べ物を狙いに行かなくても、イカの塩辛ひとつで、北海道の海産物のレベルの高さが分ります。
実は北海道が作付面積が一番!の日本蕎麦を食べて締める
北海道産鮭BAR かま田さんで、バーテンダーさんに「お店が終わった後に立ち寄る美味しい店ってどこかありますか?」って聞いてみました。お酒の話をして仲良くなれば、初めての旅客でもこんな会話ができるようになります。そこで教わったのは、実は日本蕎麦の作付面積や収穫量は北海道がダントツなんだということ。すすきの近辺にも深夜まで営業しているおそば屋さんがあるので、そこで食べて帰ることが多いですよ、ということでした。
教えて頂いたお店は
でした。日付が変わったあたりで訪れましたが営業していて若干の先客あり。おなかは満ちていましたので、ざるそばを一枚頂きました。幌加内産の新蕎麦のざる(ざる750円プラス新蕎麦100円)をいただくことに。
いやー美味かった。すすきので飲んだあとは締めの味噌ラーメン!とイメージしていましたが、もう僕の常識はひっくり返りました。
すすきので飲んだあとは、絶対に蕎麦を食べて帰りたい!いや本当に美味しかったなあ。
観光らしい観光を楽しめた、ワーケーション発揮の一日
観光もしつつ、観光先で仕事もしつつで楽しい一日でした。美味しいスープカレー・味噌ラーメン・地酒・新そば。食事も大満足です。
最後はコンビニコーヒー+北海道サツラク牛乳。こちらも美味しい牛乳で、良いカフェオレを作れました。